マンション業者が供給調整を行ない、マンションが不足する

2011.10.14

2007年後半以降、サブプライム問題のあおりを受けてマンション販売不振が続いています。しかし、価格を下げようにも、建設費の高騰で採算ラインぎりぎりの段階に達しており、これ以上の価格見直しはできません。それでは、今後、マンション業者はどういった戦略を打ち出してくるのでしょうか。確実視されているのが、「売り急ぎ」と「供給調整」です。売り急ぎについては、ミニバブル期に購入した土地で、すでに着工した、もしくは完成した物件について該当します。背景には、売れ残った住戸の管理費や維持費の負担が大きく、採算性を度外視してでも売り切ったほうが経営に与える影響が少ないと判断したからです。昨今、マスメディアをにぎわせているマンションの値引きは、こうした物件がほとんどです。この売り急ぎ物件ですが、2009年前半にはほぼ販売が終了するというのが多くの関係者の一致した見解です。つまり、今の「マンション値崩れ」は一時的なもの、と見ることができます。そして、売り急ぎと同時に供給調整が進むでしょう。マンション業者が取得した土地には、未着工のままのものが数多くあります。ある調査では、都心から10〜20キロメートルの範囲にマンション業者がすでに取得している土地は多く、マンションを建設したと仮定するならば、その販売戸数はそのエリアの年間販売戸数の2〜3倍に達するといわれています。しかしマンション業者は、用地は持ちながらも、当面着工することはないと思われます。なぜなら、現在の消費マインドの冷え込みに加え、マンション販売不振のイメージが世間に蔓延しているからです。しかし、いずれ団塊ジュニア世代が住宅購入適齢期を迎えて2015年ごろまでは需要が大きいことがわかっているので、今は市況の回復を待ちつつ、事業を継続するために最低限の戸数を供給するにとどめるはずです。

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